宮城守男の「紅型」道 ～守紅(ＭＯＲＩＢＩＮ) ～

大変お待たせしました、パート３です。

前回ＮＳさんに「色さし」をしてもらいましたが、
時間の都合で、残りは僕が引き受けました。

それが、こちら。

お祝いに相応しい、華やかな色合い。
でもまだ「隈」が入っていないので、
ぺたーんとしていますね。

では、次の工程、「隈取り」に行きましょう。

「隈取り」とは、簡単に言うと、「色さし」の工程で塗った色の上にさらに濃い色を重ねる作業で、
それにより、柄にメリハリをつけ、立体感を出します。

紅型の大きな特徴の一つですが、
歌舞伎の化粧の隈取とも、なんか似てますね。
女性のアイシャドーといった方がわかりやすいかな？

では、実際やってみましょう。

まず、筆を二本、こんな風に持ちます。

奥が、塗り筆。手前がぼかし筆(こすり筆)。

ちなみに、このぼかし筆は、自家製です。
独立以前、師匠や工房の先輩たちとヤンバル竹を取りに行き、それに若い女性の髪の毛を詰めて作った、
僕の「思い出筆」です。　楽しかったなぁ♪

さぁ、下のみどりのポッチに注目。

なんのへんてつもないポッチです。


塗り筆で、顔料(色さしの時より濃い色)を
一部にのせて･･･


すかさず、ぼかし筆でしっかり刷り込みながら
ポッチの半分くらいまでぼかしていきます。

最初より、メリハリ&立体感がでましたね？

この作業を、全体に施していき・・・・・・・


はい、できました！
(隈取りだけに、くまちゃん、友情出演。)

なかなか、紅型らしい力強さがでてきましたね？

さぁ、次は「のりぶせ」です。
乞うご期待！